骨盤周囲の筋肉
おしりの筋肉のコリ・筋力低下にも一因が
おしりには片方だけで数種類もの筋肉がついていますが、そのなかで腰痛に関わってくるのは、おしりをすっぽりおおっている「大殿筋(だいでんきん)」と、その奥にあって、骨盤の側面に位置している「中殿筋(ちゅうでんきん)」というのがあります。
大殿筋は脚を後ろや横に動かす役割があり、骨盤を支える土台にもなっている重要な筋肉です。長時間にわたって座りっぱなし、立ちっぱなしなど同じ姿勢を取り続けると大殿筋に負担がかかり、中を通っている血管が圧迫されて血流が悪くなります。それにしたがって血管の中を通る酸素や栄養素が滞り、たまった疲労物質を排出できなくなります。そのため筋肉がコリ、骨盤を通してつながっている腰の筋肉にも影響し、腰痛を起こす一因になるのです。
中殿筋は骨盤と股関節を結ぶ筋肉です。歩行時や直立時に左右から骨盤を支え、下半身を安定させるとともに、上半身のバランスをとる働きをします。そのため筋力低下や筋肉疲労・コリなどにより中殿筋の機能が低下すると、骨盤がゆらいで下半身が不安定になり、それにともなって上半身のバランスも崩れがちになることがあります。それが続くと、上半身を支える腰の筋肉にも負担がかかり、腰痛につながることになります。